美容への効果があると噂のNMNサプリ。サプリから手軽にNMNを摂取できるため興味があるシニア層の方も多いでしょう。
しかし、NMNサプリに効果が本当にあるのか、摂取方法はどんな種類があるのか気になりますよね。今回は、NMNサプリに期待できる効果や摂取方法を解説しますので早速内容を見ていきましょう。
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)とは

NMNはビタミンの1種で食事やサプリにて摂取もしくは体内で生成されます。NMNは体内でNAD+といわれるエネルギーに関係する酵素の働きを助ける成分の合成促進の効果があり、NAD+の働きによりサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活発化させることでエイジングケアへの期待が高まるでしょう。
しかしNAD+の分子量は大きく体の細部にまで届けるのは難しいですが、NMNであれば体の細部に届けられるだけでなくNAD+を増やす効果が見込まれます。近年ではNMNが配合されているサプリなどが販売されているため手軽に摂取できます。
NMNの研究
NMNの研究はハーバード大学やワシントン大学などの医学部でおこなわれています。研究によるとNMNは年齢とともに減少傾向にあり、40代を迎えた頃には若い頃の半分の量になるというデータもあります。
ハーバード大学では生後2年のマウスにNMNを1週間投与する実験をおこないました。運動能力が生後6か月程度にまで若返った結果が報告されました。(人に例えると60歳から20歳に若返った。)
若い頃のNMNの量をキープするには積極的に自らNMNを摂取しなければならないという仮説が成り立ちますね。
NMNに美容効果はある?

年齢とともにNMNは減少傾向にありますが、積極的に補給することで美容効果は十分期待できるでしょう。
具体的に以下の効果が期待できます。
- シワやたるみへの効果
- エイジングケアへの効果
1つずつ解説していきます。
シワやたるみに効果がある
NMNは年齢を重ねるとともに気になるシワ・たるみ・シミ・くすみなど肌の劣化を予防する効果があります。
シワやたるみなどの肌の老化が起こる原因には酵素が深く関係していますが、NMN摂取後に酵素量を確認したところ明らかに改善された報告があります。
さらに、肌の劣化を促進する活性酵素の量もNMNを摂取したことで量が減少したため、NMNはシワやたるみに効果があると言えるでしょう。
エイジングケアに効果的

NMNはサーチュイン遺伝子の活性化によりエイジングケアへの効果が期待できます。
生後1年のマウスにNMNを投与した実験では以下の効果が実証されました。
- 老化にともなう体重増加の抑制
- エネルギー代謝を高め身体活動を促進
- インスリンにおける感受性の改善など
実験結果からもNMNはエイジングケアへの効果が期待できますね。
今回の実験はあくまでもマウスを対象とした実験なので実際の人間を対象とした実験結果も気になりますよね。実は人間に対してのNMNの実験結果も存在します。
実験の対象は閉経後の女性を2つのグループに分類し、1つのグループには1日あたり250㎎のNMNを投与し、もう一方のグループにはプラセボを約10週間経口投与した結果、NMNを摂取したグループの方がインスリン感受性を改善したという結果が報告されました。
人間においてもNMNを摂取するとエイジングケアに効果が期待できると言えますね。
NMNを摂取するメリット

NMNを摂取するメリットは美容やエイジングケアに効果がある点が挙げられますが、その他にNMNを摂取するメリットは何なのか気になりますよね。
メリットは以下の内容となります。
- 免疫力の向上
- 睡眠機能の改善
- 痩せ体質になれる
- だるさを軽減
1つずつ解説していきます。
免疫力の向上
NMNには免疫力を強化するメリットがあります。新興和製薬株式会社が感染症の予防や治療目的で研究した結果、NMNが免疫系の細胞に作用した場合、個体の免疫力強化を期待できるとしています。
睡眠機能の改善
約100人の高齢者を4つのグループに分けてNMNを250㎎(1回あたり)午前・午後に摂取するグループ、プラセボを午前中・午後に摂取するグループに分け約12週間実験をおこないました。
午後にNMNを摂取したグループが1番眠気を改善したという結果が報告されました。よってNMNには睡眠機能の改善にも効果が期待できると言えますね。
痩せ体質になれる
NMNを摂取することで痩せ体質になれるといわれていますが、痩せ体質になれる要因としてサーチュイン遺伝子の働きが挙げられます。
サーチュイン遺伝子はNDA+によって活性化され代謝機能の向上に効果が期待できるでしょう。人間や生物の老化・寿命などに深く関りをもつサーチュイン遺伝子は、免疫機能・運動機能・代謝機能の改善に大きく影響しています。
一方NDA+は哺乳類に存在するサーチュイン遺伝子を活性化するといわれ、NMNを摂取することでサーチュイン遺伝子の活性化を促進、代謝が向上し痩せ体質に近づくことができます。
だるさを軽減
疲労を感じる原因は、エネルギー代謝が低下することが要因として挙げられます。しかしNMNを摂取することでミトコンドリアが活性化されエネルギー代謝が高まり、だるさを軽減できます。
NMNの摂取方法は

さまざまな効果に期待できるNMNですが、具体的にどう摂取すればいいのか気になりますよね。
摂取方法は以下のとおりです。
- サプリメント
- 食品
- 点滴
- 美容液
1つずつ解説していきます。
サプリメント
NMNはサプリメントから摂取することが可能です。経口摂取することで手間がかからず簡単に摂取することができますが、点滴よりも体内で吸収される量は少ないため注意が必要です。
インターネットではさまざまなNMNサプリメントが販売されていますが、効果が得られないサプリメントや偽物まで横行しているため購入時は注意しましょう。
食品
ブロッコリー・アボカド・トマトなどの食品から摂取可能で、1日あたりの摂取量は250㎎となっています。
250㎎を摂取するためには、ブロッコリーだと約4,000個・アボカドやトマトだと約600個食べる必要があるため食品からの摂取は大変ですね。
補助目的で食品から摂取するのは効果的ですが、メインで摂取するには非現実的と言えるでしょう。
点滴
点滴によってNMNを摂取可能で、サプリメントよりもダイレクトに全身へ成分の吸収をすることができます。
血液によって成分が運ばれるため全身で効果を感じやすいでしょう。
美容液
NMN歯美容液にも含まれているため肌のお手入れの際に利用すると有効でしょう。
しかし、サプリメントや点滴と比較すると摂取できる量は微量なため、あくまでもNMNを摂取する補助として活用するには良いでしょう。
推奨摂取量は150㎎〜300㎎(1日あたり)?

1日あたりの摂取量はどのくらいなのか気になりますよね。NMNの推奨摂取量は1日あたり150㎎〜300㎎です。
東京大学が摂取量に関して研究した報告によると、健康上問題ない高齢者(男性)に1日あたり250㎎のNMNを投与したところ、筋力とパフォーマンスが改善されました。
筋力やパフォーマンスが改善されるならNMNを大量に摂取すればさらに効果が見込まれると考える方もいるかもしれませんが、NMNは大量に摂取すればするほどさらなる効果が見込まれることはありません。よってNMNは1日あたりの推奨摂取量を守ることが重要です。
過剰摂取は危険?
過剰摂取した場合命に関わるほど危険か否か気になりますよね。NMNを過剰摂取しても命に係わるほどの影響はありません。過剰摂取されたNMNは水溶性のため尿として体外に排出されます。
しかし、ナイアシンの1種でもあるNMNを過剰に摂取すると消化管の疾患を引き起こす可能性があります。過度に心配する必要はありませんが、推奨摂取量を守り摂取するのが安心でしょう。
まとめ
今回は、NMNサプリの美容への効果や摂取方法に関して解説しました。NMNサプリには美容効果が期待でき、その他にも免疫力の向上や睡眠機能の改善も期待できます。
摂取方法に関しては、サプリメントや点滴などから摂取可能で、1日あたりの推奨摂取量は150㎎〜300㎎です。
過剰摂取の場合も命に関わる危険性は限りなく低いですが、まったく健康被害が出ないとは言い切れないため、NMNを摂取する場合は推奨摂取量の範囲内にとどめましょう。NMNを効果的に摂取し、その効果をぜひ実感してくださいね。